木材という資源

木材という資源

木材は、強く、柔らかく、美しく、加工も比較的容易、とても万能な素材で人々の生活を支えています。

しかし、人類による森林破壊は大きな問題となっています。

 

森林破壊について

木材を燃料とするため、産業用のため、耕作地にするためなど、様々な理由で木々の伐採が行われています。森林破壊は、熱帯雨林の減少、森林の砂漠化、多くの動植物の絶滅へとつながります。さらに、森林を失うことで多くの生態系を失い、それによって土や水の品質が落ちると、自然災害の影響を強く受けるようになる、気候変動や温室効果ガスの増加などの問題へと発展していきます。自然環境の破壊によって、悪循環を引き起こしています。

社会的にも、森林に直接依存して生活を営む世界中の人々の生活や、文化が危機に瀕し、木材や木材を用いるものを使用したり、それによって経済活動を行う人など皆に影響を与えます。

 

 

私たちができること

このような状況を受けて、グリーンクロス、熱帯雨林同盟、地球の友グリーンピース世界自然保護基金世界動植物保全監視センター、国際自然保護連合国際熱帯木材機関など、様々な機関が活動しています。

  

一般消費者にできること、それは少しでも世界の森林や環境に目を向けものの消費の仕方を見直したり、正しい取り組みを行う業者を選択して消費活動を行うことです。

正しい取り組みを行う業者や商品を選ぶことは、森林管理への一歩となります。その手段として、認証木材のによる商品を選択することが挙げられます。

    

 

国際的な認証制度

様々な機関が独自の認証制度を設けていますが、木材に対する認証制度としては森林管理協議会(FSC)の認証制度が、国際的に信頼され大きな役割を果たしています。

森林管理協議会(FSC)という非営利団体は、長期的な森林の状況を考え、国際的な認証制度を設けています。

まず、森林について。設定した基準を満たし、持続可能な森林管理を行っているかどうかを考慮し、森林管理(FM)認証を行っています。認証された森林での伐採に関しては、伐採された分だけ若木を植えるなど様々な規則によって適切に管理しています。また、その場で働く労働者の権利や安全を守ること、その地域に依存して生活する人々の生活環境を整えたりすることもその森林を管理する企業の義務として位置づけられています。

 

そんな森林で採れる木材。持続可能な方法によって、FM認証を受けた森で伐採された木材は、FSC認証木材といいます。その証として木材には、FSCのロゴマークが刻印されます。

 

さらに、その木材を使用して作られる製品には、その製作過程で不適格なものと混ぜられていないかなどを審査する加工・流通過程(CoC)の認証も行っています。合格した製品には、FSCのマークがつけられ、それによって一般消費者も適切な木材を使用した商品かどうかを確認し、選択することができます。消費者が確認できるシステムとすることで、消費者が責任ある森林管理を支えることができる仕組みとなっています。

これらの認証は、業界人から一般消費者まで幅広い立場の人々に対して、持続可能な森林について認識させたり、行動させたりする大きな役割を担います。

 

 

  

また、家具に多く用いられる樹木で構成された、北米大陸やスカンジナビア諸国などの温帯森林においては、絶滅の脅威が熱帯雨林よりも少ないことから認証も容易になっていると言われています。木材を取り扱う業者は、輸出国や業者の認証のみで判断するのではなく、レッドリストや世界樹木保全キャンペーンなどを参考に、より厳しいまなざしで持続可能な方法によって産出されたという認証を見極めていく必要があります。

  

WELLと提携している立野木材工芸と平田椅子製作所はどちらも、林野庁による合法木材供給事業者認定を取得した事業者からのみ買い付けた木材を使用しています。認定取得にはいくつかの方法がありますが、FM認証やCoC認証による証明方法も活用されています。

   

人間の生活や経済活動にも必要不可欠な森林、木材。継続可能なかたちをとって、適切に管理をし上手に付き合っていかなければなりません。

 

 

参考文献
『The Wood Handbook 木材活用ハンドブック』ニックギブス, ガイアブックス
『【原色】木材加工面がわかる樹種辞典』河村寿昌/西川栄明, 誠文堂新光社