Interviews:先輩の部屋 〜I夫妻〜
幸せに暮らす人や家族には"自分らしい生活を送っている"という共通点がある。ただ、人の数だけ自分らしい生活があるのも事実。どのような経験や考えを通してそのような生活を送るようになったのか、 仕事の事、暮らしの事、家族の事などについてのインタビューを通して、WELL LIFEを送るきっかけをお届けします。
ーどういう仕事をされていますか。
Eさん(夫)>インテリアの開発ディレクターをしています。家具ブランドの展示会用の新商品開発や、最近ですとIOT関連の企画開発をしています。プロジェクトにより役割が変わりますが、デザイン、設計、生産管理など家具製作全般一通り行います。コロナ前は国内外問わず出張も多かったですね。
Kさん(妻)>外資系自動車メーカーの宣伝PRをしています。車と共にある豊かな生活を企画、提案しています。
ーこの仕事を選んだきっかけは。
Eさん>中学生の頃、雑誌で国内外の家具ブランドを知った事が興味を持ったきっかけになっています。その時は、家具でも、手を動かす職人になりたいのか、デザインをしたいのかも決まっておらず、どうやったらそういう職業につけるかは知らなかったです。その後、美術と照明、家具製作の基礎を学び、今に至ります。
良い家具を作る事はもちろんですが、より多くの人に届ける事にも同じぐらい興味がある。使用して下さるお客様、生産者、自分自身や家族、関わる人が皆潤う事にこだわっています。
Kさん>大好きな商品の広告宣伝に携わる仕事をしたかったからです。
ー建築には興味を持たなかったんですか。
Eさん>生活にまつわる事、暮らしの質を上げる事に興味がありました。今となっては、家具を単体で作るのではなく、内装や建築の企画のタイミングでメンバーとして参加する事が増えていますが。
仕事はずっと楽しいです。好きな事をやっているから。クラアントワークが多いんですが、お客様の要望をお聞きした上で、そのまま答えを出すというより改良案を提案する。そうやってバランスを取っています。
ーこの辺りすごく気持ち良いところですね。
Kさん>高台になっていて、在日アメリカ海軍の住宅があった場所なんです。元々横浜に住んでいたのですが、休みになると自転車で色々な場所を走っていた時に、ここの場所気持ち良いなと感じた事が購入のきっかけになりました。
横浜は東京に比べるとのんびりしているし、ここに住んでから運が良くなったような気がして、購入してから10年以上経ちましたが良い買い物をしたと思っています。この場所を拠点に良い人間関係が広がっています。
Eさん>二人とも熊本出身という事もあって、上下方向に人が住むマンションは最初から考えてなかったです。
リモートワークも増えて、これからは住空間とオフィスの境目がなくなると考えているので、自宅の居心地の良さはとても大事になるような気がします。
ーリノベーションする際にこだわった点はありますか。
Eさん>この物件を購入した時、元々の建物の素材感が良くて、この環境を活かさないとと思いました。素材感の次に大切にしたのが、機能、寸法です。ダイニングテーブルを低くし、イスの脚をカットして、可能な限り天井を高く、空間が広々と感じられるよう工夫しました。入居後も、日々手を加えてアップデイトしています。
また、人間や暮らしに色があるので、空間に色や素材感が増えすぎないよう気を付けています。
Kさん>彼は上手くパズルが嵌らない違和感を時間がある時に少しずつ手を加えている。私には分からないのですが、本人の中では正解のイメージがはっきりとあって、そこに近付けようとしている。
ー物に対してのこだわりはありますか。
Eさん>物を選ぶ時に、名詞ではなく、動詞で考える事が多いです。それを使って何をするか、何の為の物かを良く考えます。買う時が100%でなく、時を経て、使っていくうちに良くなっていく物が好き。
その時々で興味ある事は移ろうんですが、インテリア+αという形で、+αの部分は庭、料理、自転車、ミニ四駆など。さらに言うと、買うというより世の中に無い物を作ることに興味があって、自転車のパーツや恐竜のおもちゃを3Dプリンターで作ったりします。学生の頃から、美術も技術も好きだったんですが、化学にも興味があって、化学物質を混ぜ合わせて接着剤を作ったりもします。
ーWELLの第一弾の家具がテーブルなんですが、テーブルに対するこだわりはありますか。
Eさん>製作者の立場で考えると、サイズと素材感です。サイズは器となる空間と家族構成に応じた細かい調整をする。素材感は椅子など組み合わせるアイテムとのバランスを考えて仕上げます。
ー今後について考えている事はありますか。
Eさん>質が良いものを生み出す為に、自分の軸となる考えを持ちながらも柔軟性を持って物事に取り組んで、自分自身と家族を含む周りにいる人を幸せにしていきたいですね。