お気に入りの場所はどんなところですか?

お気に入りの場所はどんなところですか?

いつものお気に入りの場所。


はじまりは、なんとなくそこに座って、なんとなく過ごしただけ。

それだけなのに、なぜか「そこ」がいいのです。


みなさんにも、そんなお気に入りの場所がありますか?


そこになったきっかけ

私は、月に1回、楽しみにしていることがあります。

音楽にノリながら自転車を漕ぎ、思いっきり身体を動かして汗をかく、暗闇サイクリングのジムに行くことです。常に足を動かし、筋トレをし、息が上がる激しい運動。音楽でこんなにも楽しくなるとは、思ってもいませんでした。


楽しむことも好きですが、レッスン前にスタジオ内のソファーで本を読むことも好きです。フロアには音楽が流れています。しかも、リズム激しめの曲。それでも、そこが落ち着いてリラックスできる、わたしのお気に入りの場所なのです。


ジム内には、オレンジやグリーンのファブリック、木目のベンチなど、ソファーやチェアーがあり、わたしがなんとなく選んだ場所は、ふかふかの背もたれのある灰みの青いソファー。


「なんとなく」という無意識の選択に何が隠れていたのでしょうか。


ふわふわの灰みがかった青いソファー


もし、そのソファーが色や素材など、何か少しでも違うものだったら、お気に入りの場所になっていたのでしょうか。


ここから、少し真面目な話になります。


わたしは、人は常に心の奥に潜んでいる欲求があって、その欲求を少しでも叶えるために、その時々の選択をしていると思います。また、その選択する判断の軸として、感覚的な軸と体験的な軸の2つがあり、その時の体調や気持ちによって軸が変化し、無意識のなんとなくが生まれていると考えます。


感覚的なもの

ふと考えると、一つの感覚的な欲求には、いくつかの願望が含まれていると思います。


たとえば、本をのんびり読みたい。


わたしにとって「のんびりする」ことは、リラックスしたい、落ち着きたい、頭を空っぽにしたい、心地よい場所に居たいなどです。それは、ふかふかしたクッションの感触だったり、暗めの落ち着く色だったり、そこから見える広がった景色だったり、わたしがこれまで居心地がよかった体験をベースに、その場所を求めているのかもしれません。


赤や黄色のビビッドで明るい色だったら……。

背もたれがなかったら……。

革張りの冷たい生地だったら……。


むしろ、落ち着くよりも興奮したり、仕方ないと思いながら過ごしていたかもしれません。



体験的な軸

多くのジムでは、黒い革のようなビニールのようなソファーが置かれていると思います。それは、座ったときについた汗や汚れを拭き取りやすくするためでしょう。


黒いビニール素材のソファー

 

しかし、ジムなのにソファーがある。しかも、ふわふわです。


わたしは、今まで「スポーツウェアを着てソファーに座る」という体験をしたことがありません。家でも学校でもしたことがありません。新しい体験をして、わくわくと気持ちが高揚したり、嬉しくて感動したりしてお気に入りの場所になったのかもしれません。


なんとなくという直観

直観で選択し続けてください!と言いたいのではありません。

ふと「なんでだろう?」と考えてみたとき、出てきた理由によって、自分の好きなことや、好きな空間を自分で意識することができるようになります。


好きなことをわかっていると、お店に行くときも、家具を買うときも、自分が納得する選択をしすくなります。軸がブレないため、その判断をし続けると、お気に入りの場所にいつも囲まれて過ごすことに繋がります。


そのような生活はきっと幸せです。


少しだけ、なんでこれを選んだのかを考えてみる時間を作ってみることも、人生を豊かにするヒントになるかもしれませんね。

好きなこと、ときめいた自分の気持ちを信じられますように。


Yuka.N