Music on The Bench
かつては叔母のものだったCDラジカセ。
少し厳つい見た目、緑に光る液晶、くるくる回す曲送りの操作を気に入って、小学校高学年の頃には自室に持ち込むようになりました。今でも現役で、たまにCDやラジオを聴いたり、スマホとコードで繋いでスピーカーとして使ったりしています(そういえば何年使ってるんだろうと気になって製造年を見てみたら、私と同い年でした)。
音楽は今やストリーミングサービスで聴くのが当たり前になっていますが、レコード、カセットテープもじわじわと高まっていると聞きました。その理由の一つは、見た目の素敵さも含め、音楽を流す・聴くその体験が、温かく懐かしかったり、それを知らない世代には新鮮な感覚として、感動できるからではないかなと思います。
速さとか効率が大切にされて色んなものが便利になる中で、少しだけそこから抜け出し、ゆっくりと時間を使った五感での体験を求める感覚。
CDラジカセなんてもう便利なものの分類だとは思いますが、私が20年以上前のこれを使い続けるのも、もの自体の愛着に加えて、便利さに少し抗いたいこの感覚からかもしれないと感じました。