自分から外に開く
私には、3歳下の弟がいます。
一年浪人し、この春には大学2年生になりました。
弟は3人兄弟の末っ子です。私、姉の順に実家を離れていった影響も受けて、大学進学を機に、自分も一人でもっと自由に過ごしてみたいと考えていたようです。受験の兼ね合いで一人暮らしは叶いませんでしたが、大学生になって外の世界が広がり、色んな人や世界に触れてきっと大きく変化するんだろうな、と遠くからぼんやり見ていました。
しかし去年の春は、感染症拡大対策で入学式も無く、入学後の授業も自宅でのリモート。仲の良い友達や先輩ができるなど、人との交流もやはりあまりないようで、本人も家族も残念に思っていました。
ただ、弟と定期的に連絡を取ったり、帰省した際には最近どう?と尋ねたりした時、あまり変化がなくつまらないとは言うものの、私には会うたびいつも少し違うように見えています。
リモートの授業に加え、中高と続けたバスケットボールをするためのサークル活動、初めてのアルバイトなど彼なりの方法で、自分の範囲を広げているように思います。特に運転免許の取得は、田舎暮らしの活動範囲を大きく広げて楽しそうで、私も嬉しく思いました。最近はアルバイト代を使って原付を手に入れ、数少ない登校日の大学付近の移動も身軽にできるようになったようです。
2年生になっても授業のほとんどがリモート。相変わらず、登校することで見えてくる色々な刺激は少ないように思われましたが、今度は部活動に入ったと言います。小学生の時に興味を持ってやっていた体操。中高と別のスポーツを頑張っていたけど、また縁があり取り組み始め、頑張っているそう。
世の中の状況や家族の関係で、外部からの刺激は少ないけれど、こちらから外に開いて、自分のペースで自分なりにやってみる弟。
若い間に無茶や無理をしておきなさい!っていう考えもわかるけれど、基本的に腰が重い私。私も、自分のペースで外に開いて、自分にできることを着実にやってみるようにしようと、弟から少しエネルギーをもらいました。