何もしない予定をつくるオランダの習慣

何もしない予定をつくるオランダの習慣

わたしは休日にメリハリをつけるようにしています。

展示会やお散歩、友人とご飯を食べに行くなど、出掛けて過ごすこともあれば、その時に思ったやりたいことをして過ごすこともあります。その日に思ったやりたいことは、たとえば、アニメやドラマを見る、家族とおしゃべりする、ゴロゴロする、本を読むなど、気分のままに過ごすことです。

休みの日があると、予定を詰め込みたくなりますが、その気持ちを抑えて、あえて一日ボーッとするという予定を立てるようにしています。そう意識したきっかけは「Niksen(ニクセン)」というオランダの習慣です。

 

Niksen(ニクセン)とは?

Niksen(ニクセン)はオランダ語で「何もしない」という意味です。「何もしないって……どういうこと?」「何かしないと、落ち着かないよ」と思う方もいらっしゃると思いますが、この習慣は、頭を空っぽにして心にゆとりが生まれるようなことでしたら、何をしてもいいのです。たとえば、ソファーに寝転がって音楽を聞く、植物に水をやる、皿洗いや洗濯物などの家事をするなど、半オートマチックの単純作業や、ウォーキングやサイクリングなどの集中力を必要としないことなどでもいいのです。

スマホやパソコンなどを見ることは例外です。というのも、通知の音や振動が刺激になったり、SNSを見ると新しい情報が入ってきて、逆に頭を働かせてしまうことになり、見るたびに脳の負担を増やしてしまっています。

 

どんな効果があるのか?

頭を空っぽにすると、セロトニンという心を落ち着かせてポジティブな気持ちにする「幸せホルモン」が分泌されます。セロトニンが分泌されることによって、自律神経が整い、ストレスが軽減される。また、免疫力も上がるといわれています。また、家族や友人と一緒に過ごす時間になったり、自分の考えを見つめ直す時間にもなります。

 

何もしないという時間

何もしない時間が、自分の健康や豊かな暮らしを過ごす、大切なことに繋がるということをお伝えしました。ただ、私がもっと大切だと思うことは、その時間を過ごした自分を褒めてあげることです。友人や同僚と、休みの日に何をしたかという話をしていると、なぜか「何もしていなくて、1日を無駄にしてしまった」と後悔する人が多いと感じます。そう考えてしまうのは、もったいないです。だって、自分のために過ごした時間です。「そんな休日もありだよね」。そう思った方が、じっくり休んだという充実感がさらに増えます。

 

何もしない。

そうする日をスケジュールに入れて、より自分が快適になる過ごし方のきっかけになれば嬉しいです。


Yuka.N