樹種の選び方 ホワイトオーク
以前の記事「テーブルの天板に使われる木材」でもさらりと触れていますが、ホワイトオークという樹種について、詳しくご紹介します。
オークとは
特性
色
主に薄茶色から中位の褐色をしており、心材は、ベージュ〜やや茶色、辺材は白っぽく狭くなっています(辺材と心材について:「無垢材のダイニングテーブル」)。
温帯産広葉樹材にしては鮮やかな色をしており、仕上げによってより深みのある黄褐色となります。他の木材に比べると、経年変化の度合いは少ない方に分類されますが、使い込むうちに落ち着いた素晴らしい色合いへと変わっていきます。
模様
波状の木理を持つ場合が多いヨーロピアンオークに対し、ホワイトオークは通直な木理と均一な肌目を持っています。まれに柾目にシルバーグレイン(虎斑。
ホワイトオークは成長に時間のかかる樹種です。成長の遅い木材ほど、より均一な肌目、
オークはアッシュと同様に環孔材です。散孔材の樹種と比較すると、少し凹凸を感じるような触感で、木目や木理の模様もはっきりと見える印象を受けます(環孔材と散孔材について:『無垢材のダイニングテーブル』)。
木材らしさをしっかりと楽しめる樹種でありながらも、通直な木理と均一な肌目は、現代のお部屋になじみ易く、生活に取り入れやすい樹種です。
硬度や強度
用途
家具への使用やフローリングに用いられています。また、導管をふさぐチロースという組織が発達していることで、木に液体が入り込みにくい特徴を持ち、ウィスキー樽などの用途にも使用されています。
ホワイトオークは欠点が少なく、様々な用途にふさわしい木材です。肌目は荒いけれども均一で、技術を持った職人が行う研磨によって、きめの細かい美しい表面に仕上がります。
参考文献『The Wood Handbook 木材活用ハンドブック』ニックギブス, ガイアブックス『【原色】木材加工面がわかる樹種辞典』河村寿昌/西川栄明, 誠文堂新光社『美しい椅子―北欧4人の名匠のデザイン』えい文庫