無垢材のダイニングテーブル

無垢材のダイニングテーブル

無垢材の良さはこれまで記事としてご紹介してきました。

(以前の記事:「家具材の無垢と突き板とは」「無垢材の家具の楽しみ方」)

家具に木材を使用するにあたって使用者が感じられる良さには、調湿効果がある、断熱性に優れる、自然素材である、感触がいいなどがあります。逆に短所となるのは、乾燥によって狂いや変形が起こりやすい、同じ樹種でも品質に幅がある、虫害を受けやすい点などといわれています。

ダイニングテーブルとしての無垢材の使用に関して、今回は使用者に関係の深い木材の種類や性質と絡めてお伝えしていきます。

 

 

木材の種類

樹種によって細かなところは異なりますが、木材の種類によって、大きく性質や印象を分けることができます。

 

針葉樹と広葉樹

木は冬でも葉が落ちない針葉樹、紅葉し落葉する広葉樹に広く分けられる。

針葉樹は、一般的に軽く柔らかいとされており、加工が易く、真っ直ぐに育つものが多い。建築構造材などに多く用いられる。

広葉樹は硬木とも呼ばれ、一般的に硬度があるため、家具材料、特に強度が必要なテーブルにも適しているといわれる。また、加工の材面は荒くなっているが、仕上げによって美しくなるものが多いことも特徴。

違いは導管にも見られる。導管とは、木の内部の根から水分や養分を吸い上げるための管のこと。針葉樹においては仮導管という大きな細胞がその役割を担うため、水分をスポンジのように吸い上げている。それによって年輪がはっきり現れる特徴がある。

一方で広葉樹は、仮導管だけでなく導管を利用して吸い上げるので、切り口には小さな穴が無数に見られる。そのため針葉樹と比べて年輪がはっきりとしていない。これによって一般的に用いられる表面仕上げの方法にも差が出てくる。

  

環孔材と散孔材

家具に使用されるものとして主流ともいえる広葉樹。木目の見え方について上で記したが、広葉樹の中でもさらに環孔材と散孔材で分けることができる。

環孔材とは導管の穴が年輪に沿って開いているもの、散孔材は導管が散在しているものである。

オーク材に見られる環孔材は、導管が太いため少し荒いような凹凸感を感じる手触りとなる。また、見た目にもその導管によって木目がはっきりと色濃く感じられるように見受けられる。

散孔材にはウォールナットやチェリーなどが挙げられる。樹種によっても導管の太さは異なるが、比較的導管の目が細かいためさらりとした触感だといえる。また木目や木理の印象もさりげない感じとなる。

 

  

ダイニングテーブルでは天板部分に大きく木目や木理の模様が現れるので、選び方によってお部屋の印象も大きく左右するともいえます。細かな樹種を決める前に、木材の分類として大枠でお好みを定めていくのも良いかもしれませんね。

また、見た目による印象の好みだけではなく、触感やその材の性質に適した仕上げ方法があることがわかります。そのため、生活の中で毎日触れるであろうダイニングテーブルには、その様々な観点の組み合わせが大切になってくるのですね。

  

 

木材の木取り

一般的に木は、幹の中心部の髄、外側の樹皮、髄と樹皮の間の木部で構成されています。このような木を材料として効率的に扱うために、どの位置でどの部材をとるかを計画することを「木取り」といいます。

 

辺材と心材

樹皮に近い周辺部を辺材といい、淡く白っぽい色味をしている。辺材は心材よりも含水率が高く、強度的には心材よりも強いが、乾燥によって狂いや虫害などを受けやすい。一方、心材は赤みがかかっている樹心に近い部分のことをいい、辺材の期間を経て乾燥収縮による狂いが小さく、虫害を受けにくいような生命活動を停止した状態に変化したものである。

 

板目と柾目

年輪に対して、接線方向に挽いた板の木目を板目、樹心を通るように木を年輪に対して直角に切断した面の木目を柾目という。木理の見た目としては、山形や波型になっているのが板目、そうでないものが柾目となる。心材を多く用いることになる柾目は、板目に比べて狂いが少ない木材といえる。しかし材の取り方としては板目の方が効率的である。

テーブルには、木理の波形や山形が美しい板目の木材が利用されることが多いが、柾目起こしといって柾目の木材を組み合わせたものも見られる。

 

木表と木裏

板目材において、樹皮に近い側の面を木表、樹心に近い側の面を木裏という。一般的に木表の方美しいため、木表が表面になるように行う。木表側が凹型に反りやすいという特徴もある。

 

心持ち材と心去り材

樹心を含む材を心持ち材、含まないものを心去り材という。心持ち材は、腐りにくく強度があるものの、木口割れ(乾燥による木の収縮割れ)が起こりやすいために背割りを施すなどの対策をとって用いる。家具には、割れなどを避けるために心去り材を使用するのが一般的だが、あえて心持ち材を使用して楽しむという考え方もある。心持ち材を使用すると木材の中に変化が出て楽しく、色味も重厚感が増す印象が持てる。

 

木の幹にある枝の痕跡。樹幹と組織的に一体化している生き節と、組織的に独立している死に節がある。節の部分には、くぼみや穴が見られるが、それを埋めるために接着剤を使って木屑や木片を埋め込む(埋め節)、パテなどの人工物で埋めるなどの方法がある。節の部分は強度が落ち、見た目にも一般的に嫌われるが、逆に木材らしさとして好まれる場合もある。

 

  

ダイニングテーブルとしての無垢材を考えると、木取りによって大きく印象が異なることがわかります。木取りのことまでを考えて、使われる木材の木目、色、節などを見ると、さらに深く理解のもとに家具と付き合えるかと思います。

  

 

木材に含まれる水

木は呼吸をするため水分の出入りがあります。

 

木材の重さ

木材の細胞組織は緻密であるために、強度も重さもある。さらに、吸湿や乾燥によって比重が変動する。家具に用いられるものは上でも記したように、強度のある緻密な広葉樹である。

 

木材の狂い

木材は乾燥すると縮み、吸湿すると膨張するために狂いが生じる。 

無垢材でも一枚板に比べて、集成材は節や割れなどを除いているために安定している。

 

 

ダイニングテーブルに無垢材を使用すると、上で記したような木材の特徴が現れてきます。ダイニングテーブルは天板が広く使えるためその特徴も感じやすく、木材らしさが表現できる家具だといえます。使用するにはお手入れが必須であるなどの点もありますが、生きている無垢材の家具と生活を共にするのはいかがでしょうか。

  

 

参考文献

『インテリアコーディネーター1次試験合格教本第11版下巻』ハウジングエージェンシー出版事業部