無垢材テーブルのオイルメンテナンス

無垢材テーブルのオイルメンテナンス

WELL新宿ショールームで使用している、オイル仕上げのMIMOSA DINING TABLE。暖房を効かせた冬を超えて、かさつきが気になってきていたので、オイルメンテナンスを行いました。お手入れの方法をご紹介します。

 

塗装方法によってメンテナンスの方法が異なりますが、今回は含浸系塗装であるオイル仕上げの家具をメンテナンスしました。

(透明塗装の種類について:「家具に使用される塗装」)

(塗装方法別のお手入れ方法について:「木製家具のメンテナンス」)

  

 

汚れを落とす

お手入れを始める前に、汚れを落とします。感覚としては人のお肌と同様で、化粧水や乳液で潤いを与える前に、クレンジングや洗顔を行う、といったイメージです。

乾拭きや水拭きでは取れない汚れがある場合には、中性洗剤を水またはぬるま湯で薄め、硬く絞った雑巾で落とします。

ショールームは土足で使用しているため、テーブル脚部分で黒く汚れている箇所があり、そこを念入りに拭き取りました。

その後、洗剤が残らないように、水拭きし、乾いた雑巾で水分を拭き取ります。

本来、木材は湿気を嫌うため、目立つ汚れがある場合にだけ行います。 

 

  

表面を整える 

湿気が飛んだら、320番手のサンドペーパーで木目に沿って表面を整えます。

 

 

今回は、テーブル天板に深い傷が入っているのが気になっていました。240番手のサンドペーパーで傷と傷周辺をやすり、馴染ませるように全体をやすりがけしました。その後、320番手で全体の表面が滑らかになる様整えました。

  

 

オイルを塗る

やすりがけで出てきた木粉をウエスでしっかりと拭き取ったら、いよいよオイルを塗布していきます。

 

 

今回使用したオイルは植物由来のオイルで嫌な匂いもなく、安心して使用することができました。満遍なく薄く、伸ばしていきます。

 

 

また、半年〜1年程の周期で定期的に行うテーブルのオイルメンテナンスは、基本的には天板表面部分のみで問題ありません。裏側や脚部分は、日常生活ではあまり触れることがないため、製作時のオイルが抜けにくく、乾燥しにくいためです。

今回私たちは、水で薄めた中性洗剤による汚れ落としを行なったので、念の為、天板に塗布した際にウエスに余ったオイルを薄く伸ばすことにしました。

  

オイルは、放置すると空気中の酸素と反応して、自然発火する可能性があります。火事を避けるため、オイル塗布に使用したウエスはしっかりと水を含ませ、乾燥しない様ビニール袋で縛って処分する様にします。

 

    

浸透・乾燥させる

全体にオイルを塗ることができたら、5〜10分程、浸透させるために時間を置きます。私たちはその間に、MIMOSA BENCHのメンテナンスも行いました。

その後、乾いたウエスで余分なオイルを拭き取り、さらに半日〜1日乾燥させます。私たちも、ショールーム定休日の前日に行い、しばらく触れずにしっかりと乾燥させました。

しっかりと乾燥させるために、晴れた暖かい日中に、換気をしっかりと行うことが望ましいと言われています。

 

  

  

より味わい深く変化するお手入れ

ショールームにあるMIMOSA DINING TABLEはW1400mm×D800mmのサイズですが、オイルメンテナンスを終えてみると意外とあっという間に感じました。何より、傷ついていた部分を自分でお手入れできたり、木目上には少し艶のある味わい深い表情になったことが印象的でした。オーダーメイドでこだわりを持って選んだテーブルを、自分たちでお手入れをすること。それによって、より愛着を持って大切に使用できる様な感覚がありました。

オイル塗装とウレタン塗装で迷われる方が多くいらっしゃいますが、革靴のお手入れを楽しんでできる方や、経年変化などをより楽しみたい方には、オイル塗装をお選びいただき、是非ご自身でお手入れいただきながら使っていただきたいです。

  

 

 

  

今回は、立野木材工芸さんのメンテナンススターターキットを使用しました。オイルだけでなく、サンドペーパーや当て木、ウエスなども入っています。また、わかりやすいお手入れ手順も同封されているので、初めてのオイルメンテナンスでも安心です。

オンラインストアでもお取り扱いがございますので、ぜひご覧ください(メンテナンス商品一覧はこちらから)。




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