【YouTube】普遍的な美しさを目指した家具<br/>Hirata Gen Collection

【YouTube】普遍的な美しさを目指した家具
Hirata Gen Collection

WELLでは、これからの時代を生きていく都市生活者に合う家具を提供したいという思いでブランド運営してきた中で、当初から色々な形での取り組みを行なってきた平田椅子製作所が発表した新しいラインアップ「Hirata Gen Collection」のブランドコンセプトに共感し、ショールームでご紹介する事に至りました。

 

そこで、平田椅子製作所の大坪さん(以下、大坪さん)、studioA27のラース・ヴァイェンさん(Lars Vejen。以下、ラースさん)、石河泰治朗さん(taijiro ishiko。以下、石河さん) 。アーツアンドクラフツの吉田、WELLディレクターの村上と、2020年2月のリリースに至るまでのこと、商品のデザインやこだわりについて対談をいたしました。

※ラースさんはオンラインより参加してくださいました。

 CGで描かれたHirata Gen Collectionのポスター

 

平田椅子製作所さんは、ずっと椅子を作ってこられて、今では海外に展開するもブランドも作られていますが、今回コラボレーションして、変わったところや刺激を受けたところは、どんなところだったのでしょうか。

 

ものづくりの平田椅子製作所

「最初の印象はラースさんと石河さんのよく練られたプレゼンだなと思いました。7〜8年前頃を振り返ると、デザイナーさんとお仕事をするときに、背景やインスピレーションとか、わかりやすく説明してもらえることが製造元に説明されることはあまりなかったです。なので、当初2人が作った資料を見た時に落とし込みやすかったです。

立ち止まって、うちの工場に1週間くらいきてもらった時もありました。うちも悩みながら過ごした大事な期間で、ラースさんのニュアンスとか、石河さんの綺麗に仕上げたい要望とかを近い場所で綿密にできました。

チームワークのあるお2人に加わって、スパイスとして提案してきたというのは、以前からやっているブランドとは違う動きでしたね。Gen Collectionに関しては、こちら側から、こうしたらどうだろう?という意見も言わせてもらいました」

ラースさんとは時差がある関係で、コロナ禍で日本に来れない中、石河さんが密に連絡を取り合われたそうです。平田椅子製作所とラースさんを繋げる貴重な存在が居てくれたことが、いいものを作り上げる近道になり、2人のチームワークのおかげプレローンチに至ることができたと大坪さん言います。

 

変わりつつあるものづくりの現場

デザイナーがメーカーに背景を伝え、メーカーはデザイナーに作り方を意見するというお話を聞くと、ひと昔前のものづくりより深い関係になり、変わってきたと感じます。

 

「おっしゃる通りです。僕らとしてもメーカーさんの強みを活かしたり、我々が満足しているだけでは、絶対ダメだと思っています。作り方とか構造とかのプロセスづくりは、やはりメーカーさんの方がプロなので、コミュニケーションを取りながら、最善を見つけて行きました」


日本にいる石河さんは、平田椅子製作所さんと意見を交わし、なんでも聞ける関係性を築くように意識的にされていたそうです。

 

「メーカーから言うと、大変なところはありましたけど、珍しく楽しかったです。やっぱり一緒にやっている実感がありました。
工場には幅広い年齢がいて、それぞれの想いの違いを揃えるのは難しいと感じています。石河さんに、今回やろうとしていることをざっくりでも説明してくれないかとお願いしました。そしたら、1枚のA4のプリントに60代が絶対読めない字の大きさでずらっと書いてくれたんです。それだけで理解できなくても、やってくれる熱意があるだけで十分動く理由になると思いました」

石河さんが、そういうことを熱意にやってくれたことで、平田椅子製作所の独自のブランドなんだと職人たちも再認識できた、と大坪さんはお話していました。 

 

普遍的な美しさ 

以前、平田椅子製作所さんに伺った時に村上が初めてHirata Gen Collectionを見た時の感想を「すごくいいなと美しくていいなと思いました。自分が感動したポイントとして、今提案すべき家具を考えて作られたのかなと思いました。また、後から色々お話を聞いて、時代の価値観が変化していく中での普遍的な美しさでありたいという気持ちが込められているなと感じました」と言います。

 

「本当に光栄です」と石河さんは喜んでいらっしゃいました。もともと原点に返る家具を目指しているstudioA27のお2人。

 

「今の時代だからこそできる本質的な飾らない、美しい家具を作ってみたいと考えて、本当に村上さんがおっしゃった通りです。

今の時代にある、いろいろなデザイン・価値観があることを否定するのではなく、その中でも一過性の欲を満たすだけではなく、特に家具って長く使うものでもあるし、次の世代に受け継がれるかもしれません。

そう考えると、家具のあるべき価値とは永く時間が経っても衰えない美しさだったり、いいなと思ってもらえるものなので、素材の選び方も感覚を大事にしていきました。昔から良かったものはそのまま使って、今だからできる造形とか美しさも取り込んでいきました」

 

家族のようなチームワーク 

ラースさんから見て、日本の家具メーカーの平田椅子製作所と一緒に取り組む中で、家族のような雰囲気にHirata Gne Collectionを作るstudioA27も家族の一員になれたように感じたとお話されていました。

 

「楽しいという中にきついことを乗り越えていくというところもあります。簡単にできてもつまらない。オリジナルをまた超えるように追究するのがクラフトマンの役割だと思います」と59年目を迎える平田椅子製作所のプライドが伺えます。

 

吉田は、Hirata Gen Collectionは柔らかさとか空気感を纏っていると感じたようです。
「世界観を感じるブランドとか家具って抽象的だけど何かそこに存在しています。ディテイールがわからなくてもデザインに落ちていると感じましたし、技術とデザインの両方がマッチしていると思いました」


 

 

 

※展示会は終了いたしました

【展示会概要】

Hirata Gen Collection  Exhibition

期間:2022年2月5日(土)〜2月20日(日)

(5日・6日はデザイナーの石河さん、メーカーの方が在店予定です。)

場所:WELL 新宿ショールーム

   〒160-0022 東京都新宿区新宿 3-17-20(アクセス

営業時間:平日12:00〜19:00

     土日祝11:00〜20:00

定休日:水・木曜日

※期間中の2月10日(木)は営業いたします。