【作家インタビュー】
ハンドメイドレザーRHYTHMOS(リュトモス)Vol.2
※イベントは終了いたしました
RHYTHMOS(リュトモス)のコンセプトは?
村上:
ものには形が無限大にあるなかで、何を気にされて作っていますか?
飯伏:
ブランドのコンセプトとして根底に置いているのは「命」です。
生きて歩いていた牛を使った商品という事実、動物の命を大切にしたものづくりをしています。だから、お客様には長く使って欲しくて、手縫いにこだわっています。ミシン縫製はどちらかというと大量生産で、手縫いは少量・中量生産にあたると思うのですが、手縫いだからこそ、素材に敬意を持って大切に扱うし、修理が可能になります。
革は布と違って、一度空いた穴は塞がらないんです。なので、もう一回、縫い直す時は、同じ穴に針を落としていくので、ミシン縫製は手回しで針を落としていく作業になるんです。その手間を考えて、修理の対応していなかったり、高い金額を請求したりするお店がありますね。だけど、手縫いだと修理のときもやることは同じなんです。だから、修理が完全にできることが強みです。
つまり、「命であるから、丁寧に、手仕事でつくる」という3つのベースを大切にしています。手仕事で作るからこそリペアができる。動物の命を使った素材だからリペアする、というこの3つが連動しているのがテーマとしてあります。
商品としては、まず、革の表情・質感がちゃんと伝わるかどうか。革の雰囲気を隠すような装飾をしないことを気にしています。次に、手縫いで作ると修理ができるので、複雑な構造にしないことです。そのためにシンプルな作りにすることで、長く大切にしてもらえるようにしています。最後に、シンプルにすればするほど、機能性が落ちるように感じます。けれど、むしろ機能性が高まるような構造を意識しています。
実は、あまりデザインは意識していなくて、このベースを大切にしたものを革に落とし込みながら、実際に使う人の使いやすさを考えて作っています。
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(次回に続く)