【作家インタビュー】
ハンドメイドレザーRHYTHMOS(リュトモス)Vol.4
※ イベントは終了いたしました
4/3(土)〜11(日)にWELLショールーム&オンラインストアで実施予定の【一緒につくるものづくり】ハンドメイドレザー RHYTHMOS(リュトモス)のポップアップイベントに際して、RHYTHMOSさんの工房をWELLディレクター村上雄一がお伺いし、代表の飯伏正一郎さんにものづくりにまつわる様々なことをお聞きしました。
つくり手の想いや技術を知るところから、使う人それぞれのストーリーもさらに豊かに膨らんでいきます。
飯伏さん流の作り方
村上:
新作で何かを作ろうとしたときにどうしていますか?
飯伏:
型紙すら作りません。
スケッチとか多少ありますけど、スクラップとか作っていませんね。ほんとうに感覚に近くて、頭の中でざっくりイメージを作って、頭の中でコネ回す時間が多いです。
これくらいの感じというサイズ感やパーツをメモとして書き出して、いきなり革に落とし込んで作っていきます。それで、形まで作ったものを微調整するという作り方をするので、スケッチとか図面とか型紙を残さないというより、そもそも作っていないですね。
その方法がやりづらいというよりも、手を動かした方が早いと思っています。図面とか作っていると時間がかかって、まどろっこしく感じてしまうので、手を動かす方が僕にとってやりやすい方法ですね。
村上:
実際に作ったものを見た時に違う感覚のときはありますか?
飯伏:
いろいろなパターンがありまして、作った時に「ズバッと来る」ものも、もちろんありますし。
「もう少し修正すればいいな」という答えが見えているパターン。
「方向性自体が違うな」と進化させないパターンがありますね。
新作を作るエッセンス
村上:
新作を作る時のきっかけは?
飯伏:
10年やってきて思うことは、作ろうと思って作るとあまりいいものができないんですよ。
「新作をださなきゃ」
「新しい型を作ろう」って思うと、できるんですけど、自分の納得のいくものまで辿り着けないです。
ずっと小さなネタは常に仕入れていて、引き出しにしまっているんです。ふとした瞬間に、何個かの引き出しが結びつく瞬間が「あっ」て思ったときに、勢いで作っていくといいものものができる。
今までは、考えて試作とかをしてきましたけど、それは自分にとって合わない方法かもしれないと思います。
村上:
まったく関係のないものからインスピレーションを受けることはありますか?
飯伏:
あると思います。どちらかというと、そちらの方が多いかもしれないですね。何かを作ろうとして、画像検索をすると自分のデザインではなくなるように感じるので。
具体的なところで、たとえば、アインシュタインの「アイデアとは、他人の異なるジャンルの人の発想を自分のジャンルに変換する能力である」という言葉が、自分の中に残っている部分の一つで普段から意識しています。
「これが革だったらどうなる?」
「こういうことだったら、革で何かできないか?」ということは常に考えています。
なので、他のものからアイデアをもらうことが多いです。
かつ、鹿児島には、ジャンルが違う作家の友人が多いので、他のジャンルからの影響を得やすいです。「それだったら自分も応用できるかも」と思うことを目にする機会が多いですね。
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(次回に続く)